喜名子のアメリカ田舎暮らし

アメリカの田舎に暮らす50代の女性のブログです

"LAND"への愛

こんにちは、喜名子です。

 

今日は旦那さんと知人を訪ねてきました。

 

同じ教会の人なのですが、そのお宅ではヤギの赤ちゃん(双子と三つ子)が生まれたということで、わぁ〜、見に行きたい…、という話をしていたら、ご主人が「これから来る?」と。

 

突然のことで申し訳なかったのですが、ありがたくお邪魔してきました。

 

ヤギは思っていた以上に人懐こくてびっくり。

赤ちゃんは小さくて、温かくて、ふわふわ😍

これは可愛いわ…とすっかり魅了されてしまいました。

 

お母さんヤギは「撫でて」など、自己主張があって、それもまた可愛かったです。

 

そしてヤギを見せてくれただけでなく、知人夫婦は素敵なお家の中や、牛を放牧している広大な敷地も案内してくれたのでした。

 

家は緑の丘の上に建てられていました。

もちろん、家の中からの眺めは最高です。

 

森が点在する緑の丘はフェンスで区画が分けられているのですが、周囲をざざっと見て、それが全てこのお宅の敷地だという。

 

いかにもアメリカの田舎。

大きさもケタ違いだな、すごい、羨ましいなぁ…

見た目は普通のおじさん(チェックのシャツにジーンズ、サスペンダーで吊っています)なんだけど、実は大金持ちなんだろうか…

なんてひそかに考えていたのですが、敷地内を4輪バギーで回って話を聞いているうちに、それがピントのずれた考えだったのに気が付きました。

 

私が住んでいる地域は、土地の起伏があるし、石がゴロゴロしていて、何か植物を植えようとしても、まず穴を掘るのが大変、という土地柄です。

 

おまけにオークの木がびっしりと生えていて、開けた区画を作るには、まず木を切って、さらにその切り株をどうにかする必要があります。

切り株の処理は本当に大変です。

 

知人夫婦が暮らしている、そのなだらかな緑の丘。

それは彼らがそれこそ1本1本木をチェーンソーで切り、切り株をブルドーザーで掘り出し、燃やし、トゲだらけのブラックベリーの茂みもトラクターで処理し、池を作り、と本当に気の遠くなるような作業を経て、2人で作り上げたものだったのです。

 

広大な土地には泉も池もクリークもあり、自然のままのオークの森も残されています。

起伏のある土地を活かした景観は、手をかけて維持されているものでした。

 

何10年もかけて、今でも彼らは毎日、敷地のどこかで作業を続けています。

 

「でもね、本当に楽しいの。ここは私達にとって、天国なの。旅行に行かなくたって、ここにいるだけで幸せ。私の願いは、この家で死ぬことなんだから」

 

2人は70代半ばなのですが、奥さんも自分で4輪バギーを運転するし、毎日動物達の世話に趣味のキルト作りにと、大忙しの毎日を送っているようでした。

 

「この切り株、もう7年も思いついた時に燃やし続けているんだけど、まだまだ時間がかかるなぁ」

そう言って笑ったご主人。

 

今日、私が見つけたものは、愛する土地に暮らす喜びでした。

 

自分達で長い時間をかけて、手をかけて思う土地に整えていく。

その過程を愛し、作り上げた"LAND"を愛し、日々の暮らしを愛し…。

 

そんな愛がオークの木と石だらけの土地を緑の丘に変え、2人の天国を作ったのでした。

 

こうして、彼らの暮らしに強い印象を受けて帰ってきました。

明日はきっと、夫も私も、それぞれの道具を手にして、土地のために働くでしょう。

 

いつか私達も、「ここが天国」と、そう胸を張って言える、そんな日を楽しみに。

 

 

☆今日も読んでくださってありがとうございました☆

 喜名子(きなこ)

 

☆Kindleで本を出しています

わたしの国際恋愛から結婚・離婚・再婚まで

国際恋愛の先にあるビザ手続き、夫や家族との関係、海外移住。国際結婚したその先が見えてくる

 

☆応援ありがとうございます

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村