喜名子のアメリカ田舎暮らし

アメリカの田舎に暮らす50代の女性のブログです

週末はオークションに行きました

 こんにちは、喜名子です。

 

先週末は久しぶりにオークションに行ってきました。

 

オークション、と言っても、もちろんサザビーズなどのオークションハウスで行われるオークションとはずいぶん違います。

 

 

パブリック・オークションはこんな感じ

 

車で30分ほど、隣町での開催です。

普通に住宅街の、オーナーが住んでいたお家が会場です。

お家1軒分の品物がごっそりと売りに出される感じ。

地元のフリーペーパーなどにはPUBLIC AUCTIONという広告が出ています。

 

家、トラック、車、そして家の中のあらゆる物。

家具やインテリアグッズ、キッチン用品、工具、カー用品、タオル、ベッドリネン、服や靴、おもちゃ、楽器、絵画、電化製品…本当にあらゆる物が庭に用意された長テーブルの上に並べられます。

 

芝刈り機やフィットネス器具、ガーデン用品などは直接芝生の上に並べられます。

 

家や車、トラクターなどの大きなものは、オークションのスタート時間が告知されていたり、開始前に会場でアナウンスがあります。

 

細かいものは、さまざまな大きさの段ボール箱やプラスティックの収納ボックスなどに入れられたまま、箱ごと、いくつかの箱をまとめて、あるいはそのテーブルの上に載っているもの全て、などで売られていきます。

 

オークションの様子

 

オークション会社の競売人が希望価格からスタートして、独特の早口で、売り始めます。お客さんは受付で番号札をもらっているので、その札を上げて、購入の意思を伝える、そんな感じで進みます。

 

ぱっと見てわかる物もあれば、ジャンクにしか見えない、たくさんのネジやら小さなものが入った箱などもあったり。

値段も何10ドル、何100ドルになることもあれば、1ドルからスタートして、他に希望者がいなければ1ドルで買えたりするので、いらないものが入っていてもまず箱ごと買ったり、中身はどうでもよくて、外の箱が欲しいから買う、なんてこともあります。

 

よれよれの服が山になっているかと思えば、新品同様のものが使われないまま箱に入っていたりもするのです。

 

本当に実際、行ってみなければわからない、それがオークションの魅力かな、と思います。

 

とはいえ、家1軒分を売り尽くすのですから、時間もかかります。朝10時スタートで、希望のものが置いてある裏庭にたどり着くのにもう午後2時、ということも。

とはいえ、競売人の競売ピッチは早くて、どんどん品物をさばくので、お昼過ぎにはめぼしいものは大体売りさばかれている感じでしょうか。

 

オークションに集まってくる人も、よその家に対する興味だったり、何か面白いものはないかな、くらいの感じで来ていたりで、思い思いに楽しんでいるようです。

 

ソフトドリンクや簡単なホットドック、ハンバーガーを売るキッチンカーが来ていることもあります。

 

購入した物を家に持ち帰る

 

買ったものは車やトラックに積み込み、お会計をして、大きなものでも皆自前で持ち帰ります。

 

帰宅したら箱を開けて、あ、こんなものも入ってた!と楽しいひととき。

整理するのは大変ですけれど。

タオルや服、ベッドリネンなどは状態を見ながらより分けて、洗濯をして収納するまで一仕事です。

 

中古が苦手な人にはおすすめできませんが、意外な物が見つかる楽しさがあるので、時々私も夫と二人でオークションに出かけます。

 

今回、私は古いピクニックバスケットと、花柄の紙が貼られた大きなボックス、それに手作りっぽい木の箱を買いました。

お察しのとおり、箱好き、カゴ好きです…。

夫は工具好きなので、工具の入った箱をゲット。ついでに本人も何に使うのかわからない、電気関係の部品をたくさん手に入れたようです。

 

オークションから見える小さな物語

 

「この持ち主さんは、電気関係の仕事をしていたみたいだね」

小さな引き出しに分類された部品を眺めながら夫が言いました。

 

そう、こうして家や車を含め、一切合切売り出す、ということはまさに家財の処分。

その理由はさまざまでしょう。

 

シニアホームに入るんですよ、と奥さんと二人で、その家のご主人が立派な階段脇のソファに座って、オークションの様子を見守っていたのを見かけたことがあります。

 

闘病していた奥さんが亡くなり、一切を処分して、旅に出ることにしました、と言っていた中年の男性に会ったことがあります。

 

オークションでは、売りに出された品物を通して、その家の住人の暮らしぶりが伝わってきます。

 

私の方は、箱の中にぎゅっと入っていた綺麗なタオル、刺繍入りのキッチンクロス、それにMADE IN JAPANの赤いアクリルの花柄スカーフを手に入れました。

 

スカーフが入っていたのにはまったく気づかなかったのですが、まだシールが貼られたままの新品のようです。

色柄が気に入ったので、丁寧にクローゼットに収めました。

 

この家の奥さんのかな、気に入って買ったのに、どうして使わなかったんだろう…、そんなことも考えます。

 

大切にしていたものを手放す、全て売ってしまうことには、どこか寂しさも感じます。

だからこそ、ご縁があったものは、大切にしよう、と思って購入しています。

 

ピクニックバスケットの方は、蓋が木製で、小さなテーブルのようなので、ベッドサイドに置いて、昼間はパジャマ、夜は昼間着たジーンズなどを入れています。

 

最初は何も買えなかったけれど

 

アメリカに来て、オークションに行き始めた頃は周囲の雰囲気に押され、何も買えなかった自分。

 

目当ての品物を囲うようにしておしゃべりを楽しんでいる女性達を前に、品物を見ることもできませんでした。

 

今は周りの女性達のように、ちょっと声をかけ合ったり、自分からオークションの人に、これとこれ、一緒に欲しいけどいくらなの?と話しかけたりもできるようになりました。

 

他に欲しい人がいなくて、そのまま安い値段で買えたこともあります。

 

あまり家の中に不要なものが増えても困るので、そうそうオークションには行かなくなりましたが、久々のオークション、やはり楽しかったです。

 

買ったものは家で仕分けて、使わないものは寄付する物を入れている段ボールに収め、教会のヤードセールに出す準備をしました。

 

住宅街で、お家で行われるオークション。

機会があったら、見るだけでも面白いのでぜひ足を運んでみてください。

 

 

☆今日も読んでくださってありがとうございました☆

 喜名子(きなこ)

 

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